2月~3月にかけて、乾燥・皮むけなど肌荒れが起こりやすくなる方、いませんか?
私、とまと村長もその一人です。
実は、季節の変化だけでなく、花粉も原因であることがわかってきました。
鼻や目の花粉対策はしていても、肌は後回し…という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回はスキンケアの元研究者である私が、花粉に関する研究と、おすすめの対策アイテムを紹介します!
春先の肌荒れに悩んでいる方は、ぜひ最後までチェックしてくださいね。

実は花粉が原因の肌荒れについて、複数の化粧品会社が研究を行っているよ!
化粧品メーカーの研究で判明!花粉と肌荒れの関係
まず、資生堂と富士フイルムの研究結果について解説します。
スギ花粉による肌荒れ① ~資生堂~
資生堂の発表によると、スギ花粉に含まれる抗原タンパク質Cryj1(クリジェイワン)が「トロンビン」というタンパク質を活性化することで表皮細胞の興奮を引き起こし、結果的に肌のバリア機能を低下させることがわかりました。
そこでこのメカニズムに着目して薬剤を探索したところ、グルタミン酸、システイン、グリシンから成るトリペプチドにトロンビンの活性を阻害する効果があることが判明しました。
細胞を用いて皮膚を再現したモデルを用いて、このトリペプチドがCryj1による肌荒れを抑制することが確認されています。

(画像引用:資生堂、世界初 スギ花粉による肌荒れの新たなメカニズムを解明)

ちなみに、トラネキサム酸も細胞の興奮による肌荒れを予防することがわかっているよ!
さらにもうひとつ重要なのは、このトロンビンの活性化による肌荒れは一般的に知られているアレルギー反応とは異なるメカニズムだということ。
つまり、花粉症による目や鼻の症状がない人でも、スギ花粉による肌荒れが起こる可能性があるということです。
「私は花粉症じゃないから大丈夫」と思わず、対策を行いましょう。
スギ花粉による肌荒れ② ~富士フイルム~
富士フイルムも、スギ花粉由来の肌トラブルについて研究しているのでご紹介します。
先ほどの資生堂の研究で登場したCryj1はスギ花粉の外皮に存在するタンパク質でした。
富士フイルムはスギ花粉が水分や大気汚染物質と接触して破裂する現象に着目し、破裂により花粉の内部から放出されるCryj2(クリジェイツー)が皮膚に与える影響について研究を行いました。

(画像引用:スギ花粉に含まれる抗原タンパク質「Cryj2」が皮膚バリア機能低下とシミ・くすみを引き起こす一因であることを解明)
その結果、INV(インボルクリン)遺伝子とSCF(ステムセルファクター)遺伝子を指標にCryj2が肌のバリア機能低下およびシミ・くすみを引き起こす一因であることを発見。
そこでCryj2の影響を抑える薬剤を探索し、消炎作用をもつ「マグワ根皮エキス」を選び出しました。
ヒト表皮細胞にCryj2とマグワ根皮エキスを添加した結果、Cryj2によるバリア機能低下とシミ・くすみ関連因子の発現に対する影響が改善することがわかっています。

資生堂とは違うアプローチで肌荒れに働きかけるよ!
関連商品
ここからは上記の研究成果が盛り込まれた、資生堂と富士フイルムの商品をご紹介します。
dプログラム アレルバリア ミスト N

こちらは資生堂の敏感肌向けブランド「dプログラム」のミスト。
グルタミン酸、システイン、グリシンからなるトリペプチドであるグルタチオンを配合しています。
肌に均一な膜をつくり、花粉やPM2.5を付着させない「アレルバリアテクノロジーNEO」を搭載。
オイルと化粧水の2層タイプからなる、みずみずしい使用感です。
dプログラム アレルバリア ミスト N
57mL 1,650円(税込)
公式サイト
クレスク スムースフィット マルチシールド

「きまぐれ敏感肌」に寄り添うアスタリフトの姉妹ブランド「クレスク」の、マグワ根皮エキスを配合したUV化粧下地です。
表情の変化にもフィットする密着膜で、紫外線はもちろん花粉などの微粒子をしっかりブロック。
W/O乳化型の製剤で油がベースのため、汗や水に強いのも嬉しいポイントです。
クレスク スムースフィット マルチシールド
SPF50・PA+++
30g 3,300円(税込)
公式サイト
化粧品のプロによる花粉対策とおすすめ商品3選
資生堂の研究成果からわかるとおり、花粉症かどうかに関わらず、花粉が肌に付着すると肌に負担がかかります。
春先になると肌荒れしがちな人は、慎重なケアが必要です。
ここからは、この時期肌荒れしやすい私のリアルな花粉対策をご紹介します。
対策① シールド効果のある日焼け止めを塗る
まずは「花粉を肌に触れさせない」対策から。
酸化亜鉛や酸化チタンといった「紫外線散乱剤」は肌と花粉の接触を物理的に防ぐことができるため、紫外線散乱剤を使った日焼け止めは花粉対策に有効です。

実は紫外線散乱剤が多すぎる日焼け止めが苦手なんだけど(皮脂がもっていかれるから)、この時期はあえて使っているよ!
おすすめの商品はイハダのUVミルク。

イハダは資生堂の敏感肌向けブランド。
グルタチオンと同様に花粉による肌荒れを抑える効果が期待できる「トラネキサム酸」を配合しています。
ベージュの色がついているので、毛穴や色ムラを目立たなくしてくれるのも嬉しいポイント。
イハダ 薬用フェイスプロテクトUV ミルク
医薬部外品 有効成分:トラネキサム酸
SPF50・PA++++
30mL 1,980円(税込)
公式サイト
対策② 帰宅後は肌に付着している花粉を拭きとる
「花粉を肌に触れさせない」対策とあわせて「ついてしまった花粉を取り除く」対策も行って、肌への影響を最小限に抑えましょう。
私は家に帰った後、外に出る予定がないときは、肌についた花粉やホコリを乳液で拭き取るようにしています。
おすすめはpdcのミルク洗顔。

「ピュア ナチュラル プレミアム」はキレイと時短を叶える「ピュア ナチュラル」の新シリーズで、すべて医薬部外品です。
その中でもバランシングラインは肌荒れやニキビなどを繰り返す方に向けた、水分と油分のバランスに着目したライン。
肌になじませて洗い流すのがメーカー推奨の使用法のため、拭き取りで使った後は入浴時に洗い流すことをおすすめします。
pdc ピュア ナチュラル プレミアム バランシング しっとりミルク洗顔料
医薬部外品 有効成分:グリチルリチン酸ジカリウム
150mL 1,540円(税込)
公式サイト
対策③ オイルだけでなく洗顔も使う
こちらも「ついてしまった花粉を取り除く」対策です。
乾燥している時期に洗顔のしすぎは禁物ですが、花粉はしっかりと落としきっておきたいところ。
洗顔後に顔が突っ張るのは「洗いすぎ」の合図なので、突っ張らないよう自分に合った洗顔料を使いましょう。

肌に花粉を残さないように、必ず洗顔するように心掛けているよ!
おすすめはドクターケイの泡洗顔。

ドクターケイはビタミンC研究の第一人者である亀山孝一郎氏が立ち上げたビタミンCを特徴とするスキンケアブランド。
こちらの泡洗顔には資生堂の研究で登場したグルタチオンも配合されています。
100mLと200mLの2サイズ展開されているのが嬉しいですね。
ドクターケイ ABC-Gピールウォッシュ
100mL 3,300円(税込)
200mL 4,400円(税込)
公式サイト
化粧品のプロによる成分から見たスキンケア対策
続いて、成分の観点から選んだおすすめ商品を3つ紹介します。
dプログラム モイストケア ローション MB

先に登場した「アレルバリア ミスト N」と同じ、資生堂 dプログラムの化粧水。
花粉による肌荒れを抑える効果が期待できる「トラネキサム酸」配合で、乾燥や肌荒れが気になる方に嬉しいしっとりなめらかな使い心地です。
dプログラム モイストケア ローション MB
医薬部外品 有効成分:トラネキサム酸、グリチルリチン酸ジカリウム
125mL 3,740円(税込)
公式サイト
IPSA ザ・タイムR アクア

トラネキサム酸配合の商品は、IPSAの名品「ザ・タイムR アクア」もおすすめ。
IPSA独自の複合保湿成分「アクアプレゼンターⅢ」がうるおいのバリアをつくり、肌がうるおいで満たされた状態が持続します。
IPSA ザ・タイムR アクア
医薬部外品 有効成分:トラネキサム酸、グリチルリチン酸ジカリウム
200mL 4,730円(税込)
公式サイト
薬用雪肌精 ブライトニングエッセンス ローション

40年近く発売当初の処方を守ってきた雪肌精が、美白と肌あれ防止の有効成分「グリチルレチン酸ステアリルSW」を配合して進化しました。
グリチルレチン酸ステアリルは油溶性のため、肌の成分に近い「リン脂質」に内包してナノサイズのカプセルとして配合。
私も実際に使ってみて、良さを体感しています。
薬用雪肌精 ブライトニングエッセンス ローション
医薬部外品 有効成分:グリチルレチン酸ステアリルSW
30mL 594円(税込)
200mL 3,850円(税込)
300mL 5,940円(税込)
310mL(つめかえ) 5,170円(税込)
公式サイト
まとめ
春先の肌荒れの原因として意外と見落としがちな花粉。
資生堂や富士フイルムの研究により、鼻や目だけでなく、肌にも影響を与えることが解明されてきています。
ポイントは花粉症かどうかに関係なく肌荒れの可能性があるということ。
花粉の時期に肌荒れしやすい人は「花粉を肌につけない」「ついた花粉はなるべく早く取り除く」ことを心がけると、肌荒れを予防できるかもしれないのでこの記事を参考に試してみてください。
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